交通事故救助のテクニック③

救助

みなさん、こんにちは。

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

今回も前回に引き続き、交通事故救助のテクニックについて解説していきますね。

前回の記事はこちらです。

交通事故救助のテクニック①
交通事故救助のテクニック②

今回は、動画が3本ありますので

動画ごとに解説します。

っと、その前に私の簡単なプロフィールです。
kouと申します。
10年以上消防士として勤務していました。
在職中のほとんどを救助隊として過ごし、隊長、機関員、隊員の経験もあります。
現在は退職して、消防士の後輩向けに情報発信をしています。
もうすこし気になる方はトップページより、プロフィールを御覧ください。

それではまいりましょう!!

交通事故救助のテクニック③

スプレッダーによる車両移動

動画上の事故車両の状況は

事故によって、街路樹に衝突。

衝突した衝撃により、街路樹にめり込んでいる状況。

活動スペースが限られており、救出困難。といった状況です。

街路樹の反対側も狭く、そちらで活動することも難しい。

そういった場合に、有効となるのが

スプレッダーを活用して、車両を移動する方法です。

車両を移動する方法は「ゴジャッキ」などを活用する方法もありますが

車両を動かした後に、そのままドアの開放へスムーズに移行できるため

この方法はおすすめです。

 

この要領の注意点として

スプレッダーの開放角度は、90度未満

開きすぎると、スプレッダーが地面から滑ってしまいます。

スプレッダー先端チップと車両の接点の延長線上に立っての作業はNG

スプレッダーに思わぬ負荷がかかると、後方にはねてしまう可能性あり。

車体を持ち上げようとしない。

あくまで、車両を横移動させる程度の力でよい。

 

ワンポイントアドバイスとして

スプレッダーによって、車体の荷重が地面からわずかに抜けたことを確認できたら

作業者のカラダを事故車両にあて、移動させたい方向に押します。

すると、簡単に車体を動かすことができます。

車両破壊を実施する前に、一度こういった訓練を行うと

スプレッダーの取り扱い要領の上達にもつながりますね。

 

横転、転覆した車両の安定化

この動画上の事故車両は、

事故の衝撃により車体が転覆した状態になっています。

そのため、通常よりも車体が不安定になっており

救助隊員が中に入って少しでも活動すると、車体が大きく揺れてしまいます。

こういった事故車両の安定化を図ることは、

要救助者を必要以上にカラダを揺さぶってしまうことを防ぎ

救助隊員の活動上の安全を確保するためにも重要です。

安定させるための技術は、それぞれありますが

この動画では、「スタブファスト」という資機材が使用されていますね。

このスタブファストは、

伸縮可能の支柱とラチェット付きのラッシングベルトが組み合わさっている資機材で

地上面と車体の側面、そしてその頂点になる部分を車体の一部に取り付けます。

そして、ラチェットを締め上げていきます。

すると、支柱が車体側に引き寄せられ、車体を支えることができます。

出典;WEBER

車体に引っ掛ける場所がない場合は、ハリガンツールの鋭く尖った部分を用いて

穴を開けることも一つの手段ですね。

事故車両は、基本的に不安定な状態ですので

それ以上、状態を悪化させないことが重要です。

しっかりと車両を安定させた後に、活動に取り掛かっていきましょう。

 

消防ホースを利用した身体の安定

この動画上の事故車両は、横転していますね。

一つ前の動画解説でも説明しておりますが

まずは、車両の安定が優先されます。

この場合も、スタブファストを使用して車両下部と地上面を固定していますね。

 

横転した車両での救助活動が予想される時

車両の中の要救助者はどうなっているでしょうか?

大半の場合、シートベルトを着用しているため

シートベルトによって横吊りとなる場合が多いです。

その場合に要救助者はシートベルトにより体の一部が圧迫されて

苦しい状況が続きます。

そういった状況を緩和させるために

消防用ホースを用いて、身体の保持を行います。

消防用ホースを活用する利点として、

ホースの幅が広いため、支える箇所が大きくとれ

要救助者が包まれるような状態で姿勢を保持することができます。

 

このように要救助者のカラダの安定確保をした後に

シートベルトを切断したり、バックボードに全身固定するなど行うと

必要以上に要救助者を揺さぶることがなく

安全かつ、要救助者に対する負荷も少なくすることができますね。

 

交通事故救助のテクニック③ まとめ

いかがだったでしょうか?

交通事故救助のテクニックを前回に引き続き

解説させていただきました。

 

交通事故救助自体が、近年減少傾向にありますが

消防機関による救助活動を必要とする事故が発生すると

とても甚大なものとなっている可能性が高いため

しっかりと日頃から、知識技術の習得に励み

対応できるような状態にしておかなくてはなりません。

 

「想定外」という言葉で、災害現場で悔しい思いはしたくありませんよね。

私も微力ながらサポートしていきます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

質問やわかりにくい点などございましたら

遠慮なくコメント欄にどうぞ。

参考になる資料

 

スポンサーリンク