消防救助操法について

救助

今回は、消防救助操法について解説いたします。

消防救助操法ってよくわからない。
消防救助操法っていつからあるのかな?

と、疑問を持つ初任科教育を卒業された方や現在初任科教育を受けている方に向けての記事です。

っと、その前に私のプロフィールです!
kouと申します。10年以上消防士として勤務していました。
詳細が気になる方はこちらを確認してください。

それではまいりましょう。

 

1、消防救助操法ってなに?

消防救助操法は、 消防救助操法の基準 ということで、以下のように目的として表記されております。

(目的)
第一条 この基準は、消防吏員の救助訓練における消防救助用機械器具(以下「機械器具」という。)の取扱い及び操作(以下「操法」という。)の基本を定め、もつて人命救助の万全を期することを目的とする。

つまりは、「救助資機材の取り扱いや救助技術の基準を決めましたよ。」

「人命救助に活用してくださいね。」といったことです。

これが通知されたのは昭和53年(1978年)のこと、約40年前ってことです。

なかなか歴史が深いですね。

 

2、消防救助操法は、なぜ考案されたの?

次に、なぜこの消防救助操法が考案されたのかについて説明いたします。

戦後昭和22年に消防組織法が制定され消防は警察から分離独立となり、市町村単位での消防組織が設置されました。

そこから、常備消防として先人の方は試行錯誤しながら災害に立ち向かっておりました。

その試行錯誤による知識技術は都心部と地方部、山間部では起きる災害による被害も異なるために対応する方法も様々でした。

ここまでは全国的に統一した基準というものはなかったということですね。

こうした背景があり、関係各方面から統一的な基準の制定が要望されたわけです。

このため、「救助研究会」が設置されて検討が重ねられ、完成し、消防庁長官に「消防救助操法の基準に関する報告」がなされ、晴れて制定されました。

昭和53年に通知ということですから、通知前の約30年は各消防本部でそれぞれの活動基準(警防基準)により活動していたのでしょう。

その頃は、火災や救助も多かったので現場で経験し、学ぶことの方が多かったのだと考えられます。

 

3 消防救助操法のこれまでの歴史

先ほども、触れましたが昭和53年に通知されたのが最初です。

これ以降、昭和63年に再度消防庁より通知がされます。

約10年をかけ、アップデートされます!

というよりは、実情に即した改正といったかたちです。

「救助制度の整備拡充に関する検討委員会」が設置され、基準の見直し、改正されました。

前回通知されてから、10年経過すれば資機材も新しくなりますし、性能もアップします。

また、クリエイティブな職員もいますから、なにか良い方法はないかと考え、検証し、良いものは取り入れていました。

そういったものが追加されたかたちです。

具体的には、、、

救助器具

チェーンソー、空気鋸(エアソー)、削岩機、救命ボート、ガス溶断機、大型油圧救助器具、マット型空気式ジャッキ、酸素呼吸器、送排風機

救助操法

はしごクレーン救助、はしご水平1、2法、1箇所吊り担架水平救助、かかえ救助、依託人てい、空間人てい、登はん(4種類)

ちなみに、削除された項目もあります。二つ折り梯子です。

この梯子がある消防本部もあるのではないでしょうか?

私が所属していた本部にはなく、消防団車両が積載しておりました。

そして、さらに10年後にアップデートされます。

平成10年2月19日付で消防庁より通知されました。 
この改正でも救助隊に装備すべき救助器具の追加が行われたことから「救助体制等のあり方検討委員会」が設置、検討され改正されてます。

マンホール救助器具、空気切断機(エアカッター)、携帯用コンクリート破壊器具(ストライカー)、簡易画像探索機⑴、簡易画像探索機⑵、
重量物吊り上げ救助、座屈・倒壊建物救助

なんと、令和2年時点ではこれが最後の改正となりました。

今後、おそらく改正はないでしょう。

なぜなら、平成19年では新たな技術が検討されることになったからです。

「救助技術の高度化等検討会」が設置され、有識者による検討がされました。

メンバーの中には、TRRT(テクニカルロープレスキューテクニシャン)等の講師も参加しており、しっかりと検討されたことがわかります。

ですが、このときにはじめて編みロープ(ザイル)について検討がなされたということで本当に基本的な内容をまとめた内容までにしか至っておりません。

例をあげると、結索要領やハーネス着用、簡単な取り扱い要領です。

今では、当たり前のように活用している本部もありますが、まだ三つ打ちロープが主流の頃からすると革新的だったとはずです。

この検討会に至った理由として、福岡市消防局などが実際に救助技術として取り入れていたという背景もありました。

こういった検討会がなされ、消防救助操法のように基準化されるかと思われましたが、残念なことにそこまでには至りませんでした。

4 消防救助操法のこれからについて考える。

 さて、ここまで消防救助操法について説明してまいりましたがいかがだったでしょうか?

 私自身、入庁当初はもちろんこういったことは知りませんでしたので、昔の自分や後輩たちが少しでも考えるきっかけとなれば幸いです。

 では、これからの消防救助操法はどう考えていかなければならないのか。

よく考えていかなければなりません。

近年、労働安全衛生法が改正されました。ご存知でしょうか?

「ロープ高所作業特別教育」「墜落制止用器具 特別教育」

 この2つです。消防にも非常に関係する場面です。

 詳細については、今後アップしていく予定ですが、無視することのできないものです。

 前項の「救助技術の高度化等検討会」の中で、編みロープを使用した技術を取り入れるのは消防救助操法を基礎としてと書かれている文脈がありますが

 そのまま転用してしまうと思わぬ事故にも繋がりかねません。

 そもそも、似て非なるものとして考えるべきです。

 とはいえ、上司が理解してくださる方でなければ、なかなか思うように取り入れるのは難しいかと思います。

 ですから、私たち令和を生きる世代として考えていかなければならないのは、

 自分の知識技術を時代に合わせて取り入れ、変化させ、成長すること。

 そして、近い世代で作り上げていくこと。

 階級が上がったとき、小隊長となったときにスムーズに取り入れられるよう準備しておくことが非常に大事です。

 日本国内だけで考えずに、視野を世界に広めること。

 情報に溢れる現代をいかに取り入れて活かしていくか。

 みなさん一人ひとりが変えていくんだというマインドが大切です。

消防救助操法について まとめ

 今回は、消防救助操法について解説しました。 

 消防救助操法は先人たちが考えた、非常に完成度の高い救助技術であり、

 アジア諸国も日本の救助技術を取り入れていた実績がありました。

 消防救助操法ももちろん大切ではありますが、今後は徐々に令和にふさわしい救助技術へ変化していくことを推したいと思います。

 わかりづらいところもあったかと思いますが、質問等あればコメント欄にお願いいたします。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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