スイフトウォーターレスキュー(個人編)

救助

みなさん、こんにちは。

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

前回の続編ということで、まずはセルフレスキュー(個人)にスポットをあてていきます。

少し、その記事の中でも触れていましたが

個人保護用器具(PPE)から解説です。

まず、スイフトウォーターレスキューにおいて何が必要なのか?

以下が一覧です。

 

マリンヘルメット

こちらのヘルメットは通常のヘルメットと違い、穴が空いています。

なぜ、穴が空いているのか?

それは、水抜きのためです。

洗面器を思い浮かべてみてください。

洗面器をひっくり返して、空気をため込み沈めようとします。

するとどうでしょうか?

 

なかなか沈みませんよね。

これと同じ現象がヘルメットでも起きてしまいます。

ヘルメットに浮力が発生してしまうと潜り難かったり

水圧を受けて活動しにくくなる可能性がありますよね。

さらに、通常のヘルメットでは危険なことが起こります。

 

それは「あごひも」です。

例えば、港湾などの岸壁から飛び込み着水すると

体は沈みますが、ヘルメットに空気が入ったままですと

ヘルメットは沈みにくく水圧を受けます。

すると、あごひもは首にかかっていますので、その勢いが首にかかってしまいます。

その結果、頸椎を痛めたり、骨折などケガを負ってしまうというリスクがあるのです。

 

実際に、海外では事故事例もあり

通常のヘルメットよりも、さらに水の影響を受けやすい構造の防火帽で水に飛び込み

首を骨折してしまった消防士もいるようです。

ですから、水辺での活動が予想される場合はきちんとマリンヘルメットを着用することをお勧めいたします。

 

ウェットスーツ、ドライスーツ

ウェットスーツを着用することによるメリットは何でしょうか?

まず、水が出入りしにくいため体温が奪われにくくなります。

夏の活動では、熱中症にもなりやすくなるため適宜水中に入るなど注意も必要です。 

 

そして、ウェットスーツを着用することでケガをするリスクを減らすことができます。

ウェットスーツはモノにもよりますが、約5mmの厚さがあります。

この厚みによって多少のすり傷や切り傷を防ぐことができます。

安全管理においても重要ですよね。

ドライスーツの着用についてですが、

ドライスーツは基本的にドライと名のついているとおり

基本的に身体の大部分が濡れないように(水が侵入しにくい)作られています。

この機能により、冬場での水難救助などでは体温低下を防ぐことができるため

より活動しやすくなります。

また、水害での活動ではドライスーツはさらに有効です。

冠水した市街地では、様々な液体が混ざっています。

下水、汚水、危険物、泥水、などです。

その中で、要救助者をのせたボートを陸地まで引っ張っていく活動などが長時間にわたり

それに伴って水の中に長時間浸かることになります。

その後、すぐに洗浄ができれば良いのですが、そうもいきませんよね。

 

ですから、水害での活動を予定しているのであれば

ドライスーツを着用することが自分自身の健康を守ることにつながります。

ただ、気温が高い中で長時間ドライスーツで活動するのは熱中症のリスクが

非常に高くなるので、注意してくださいね。

その環境、活動、災害に応じたスーツを選択できるようにしておきましょう。

 

PFD(救命胴衣)

水難救助や水害での活動時には着用することが基本になっていることがほとんどですが

その救命胴衣についてもしっかりと深堀していきます。

よく見かける救命胴衣はオレンジのタイプのものです。

こちらの救命胴衣は浮力が小さく、一人分しかありません。

体力の余力がある要救助者に着用させることやボートに乗るだけであれば

こちらを選択することは間違いではありません。

しかし、浮かんでいる要救助者を救助に向かうのであれば

救助用の救命胴衣(PFD)を着用する必要があります。

なぜなら、2人分の浮力があること

泳ぐことに適した救命胴衣でもあるからです。

通常の救命胴衣では泳ぐことは難しく、要救助者を泳いで確保できたとしても

浮力がたりずに、救助者自身も危険な状態になってしまいます。

ですから、自分自身の活動の目的をきちんと明確にした上で

適切な救命胴衣を着用することが大切です。

 

手袋(グローブ)

手袋についてですが、水難救助用の手袋はありますので

それをきちんと着用してくださいね。

通常の革手袋ですと、水に濡れてしまうと革が水を吸収して密着しなくなり

物を掴むときにも滑りやすくなります。

出動を迅速にするためにも個人用の物を準備しておくことも良いですね。

 

ブーツ

水難救助時はどんな靴を選んでいますか?

マリンブーツ? 磯たび? 磯靴? 編上靴? 運動靴?

こちらも活動する場所で選択しましょう。

河川での活動が予想されるのであれば

靴底の硬い物、足首まである物を選択することを推奨します。

河川には、ゴロゴロとした石、岩など不安定な場所が多いです。

その場所で長時間活動をすると足への負担が大きくなり、疲労も早くなります。

実際、私はマリンブーツで活動し、足の裏から痛くなってしまったことがあります。

そのほかの場所での活動でも、苔が生えていて滑りやすい場所

水に濡れると滑りやすい靴など

様々な環境要因を受けやすいので、この場所ではこの靴が適切だと自分自身で判断して活動していきましょう。

 

笛はほとんどの方が携行しているかと思われますが

通常の警笛は水に濡れてしまうと上手く鳴らないことはご存知でしょうか?

警笛にはコルク玉が入っているため、それが水を吸収して中で引っ付いてしまいます。

ですから、水に濡れてもきちんと音が鳴る物も常備しておきましょう。

オレンジの救命胴衣には青色の笛が付属していたりしますよね。

あってはなりませんが、自分自身が流されてしまった、漂流してしまった時に

自分の居場所を知らせるための大事な道具となりますので

きちんと準備しておき、活動前には確認しておきましょう。

 

スローバッグ

スローバッグは、スイフトウォーターレスキューのPPEとしては標準で携行しておくことが基本です。

スローバッグレスキューといって、バッグごと要救助者に向けて投げ

それを要救助者が掴むことによって救助する方法です。

時には、救助者が流されてしまうこともありますので

その時の救助道具にもなります。

所属に配備されている数量ですと限りがありますから

可能な方は、個人で持っておくことをお勧めします。

職場以外でも、川遊びをする際の救助道具になりますので

買っておいても損はありません。

 

その他

ここまで資機材を上げてきましたが

スマートフォンは水難救助時にも可能な限り所持しておくことが良いです。

海岸沿いでボートに乗り活動するのであれば、陸地から多少離れたとしても

通信するための電波が届くことが多いですし

無線であると聞きづらい場所も電話で会話することができますからね。

それから、地図アプリは水上でも活躍します。

自分自身の位置を経緯度で示せますから

活動範囲を把握しながら、効率よくできますね。

その際に必要なものが防水パックです。

無線機用のアクアパックもありますが、お手頃な値段のものもありますので

夏の季節、水でのレジャーでも使えますから個人用でひとつ持っていても損はしませんよ。

 

まとめ

ここまで、水難救助時に個人で必要な資機材、装備を説明させていただきましたが

いかがだったでしょうか?

水中での活動は地上での活動に比べて危険度が格段に違います。

海難救助のスペシャリスト、特殊救難隊の方達でさえ

日々、特別な訓練施設で荒れ狂う波の中訓練に取り組んでいます。

1年間に数えるほどしか訓練することができないところも多いでしょうから

まずは、しっかりと自分自身を守るための装備をしっかりとしていきましょう。

人を守る前に、まずは自分自身を守るところからです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

記事の内容が分かりにくい、質問がある場合はコメント欄に遠慮なく書き込んでください。

ありがとうございました。

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