山岳救助、捜索時のポイント!

救助

みなさん、こんにちは。いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は夏のレジャーで家族で登山に、趣味が登山で、、、といった登山客が増えてくると同時に

増えてくる山岳救助事故について、救助時や捜索時の注意点について解説していきます。

特に初心者の登山客は登山に適した服装や装備を充分にできないまま登山を始めてしまったり

慣れない山での登山をいきなり始めてしまったりといろんな悪条件が重なってしまい事故に遭難にといたってしまいます。

そこでいかに効率よく捜索活動や救助活動をするにはどうしたらよいのか。

以下のことをポイントに解説してまいります。

  1.  山岳救助と捜索の違い
  2.  捜索時の注意点
  3.  情報収集

山岳救助と捜索の違い

災害救助の指令が入り、まず情報を聞きますよね。

ここでいきなり車両に乗り込み、緊急出動だ!というと準備が疎かになってしまいます。

その事故内容は何なのか?

滑落して怪我をして動けないのか?

途中で道が分からなくなり、同行者とはぐれたりして行方不明になっているのか?

登山に出かけて帰ってこないのか?

状況はさまざまですが、その事案に応じた準備をして出動する必要があります。

滑落などの山岳救助であれば、要救助者の位置がある程度確定していることが多い。

もちろん発見、通報する関係者がいることが前提。

だとすれば電話連絡が可能だし、位置情報がとれる。

同行人は怪我していない可能性が高いので、より詳細な情報を得ることができます。

捜索時の注意点

捜索の場合は難易度が上がります。

  • 要救助者の携帯電話の電波が届かないところにいる。 
  • 携帯電話の電源が切れている。
  • 携帯電話をなくしてしまっている。 などなど。

故に要救助者の位置情報がわからない。

夜間で上空からのヘリコプター捜索ができない、もしくは天候の問題もあります。

要救助者がケガをしているか、状況も不明。

この難易度の高い捜索時をさらに深掘りします。

山岳における捜索時の注意点は以下のとおりです。

2人以上で捜索しない

よくある捜索時の状況写真

このことから想定されることはなんでしょうか?

足音が大きくなる。

捜索しながら会話をしてしまう。

結果、要救助者の声がかき消されてしまう。

わずかな声、音を聞き逃さないように会話は基本的にNGです。

捜索時の装備は?

山岳救助隊が常設してある本部であれば装備もそれなりですが

都市部の救助隊であれば、ほとんどいつもと同じ服装です。

救助服、保安メット、編み上げ靴、、、追加の資機材はなし!w

山舐めすぎです。救助隊であればそれなりに装備を整えましょう。

長丁場になるとしんどいですよ。編み上げ靴は本当に痛くなりますし。

そんなにグリップ力もありませんしね。

個人で購入することもありです。

実際、トレッキングシューズは活動しやすいですよ。


救助活動を想定していない場合

スマートフォン、飲料水、軽食、レインコート、無線機、モバイルバッテリー、ライト、乾電池、

※ 怪我をしていて要救助者と下山出来ない場合も考慮すると追加で

二人分の食料、飲料水、寝袋、、発煙筒、救急用品(一晩を越せるぐらい。)

この場合は、捜索をメインに活動して発見に至ってから救助隊をその場所に向かわせるということも良い活動方針になりますね。


救助活動を想定していた場合

以上の資機材に合わせて

最低限のロープアクセス資機材、要救助者のハーネス(救助用縛帯でも可)が必要となります。

ロープバッグに荷物を詰め込む、ハーネスに資機材はかけておくなど

なるべく両手はフリーにしておきましょう。


救助用資機材などはなるべく登山用に特化して軽量化すると体力消耗を抑えられます。

情報収集

まず、出動前や現場の山に到着して現場指揮本部などで情報収集をしましょう。

登山に慣れていない隊員同士で入山させるのは危険です。

山の形状、登山道、天候、ヘリのピックアップポイントなど。

可能な限り、把握して現場で困らないようにしておきましょう。

入山する時もバディを組む場合は、新人ばかりで固めたりはやめましょう。

そうなりそうになったら、隊長に相談してくださいね。

指揮隊、隊長がすべきこと

捜索隊など入山組とは別に、登山道入り口や駐車場で現場指揮本部を立ち上げている指揮隊や隊長は隊員たちを入山させて

あとは、連絡待ち!

となってはいけませんよね。

まず本部としてできることは?

携帯電話会社への災害移動電波塔車の派遣依頼

この携帯電話会社の保有している災害電波塔車はライブイベントなどで付近の電波が回線不通にならないように

災害で電波塔や回線が不通になった時に出動させ、付近の電波状況を改善させるためのものです。

もちろん、いきなり出動依頼できるものではありませんので

事前に協定を結んでおき、非常時には応援してもらえるようにしておく必要があります。

こういった車両が出動してくると、現場の電波状況が安定し、より情報収集が早くなります。

電波状況が悪いと隊員の持っているスマートフォンのバッテリー消耗も早いですからね。

要救助者の持っているスマートフォンの電波をキャッチできたりすればなおさらヨシです。

仮にこういった車両が出動できなくても、要救助者の携帯電話番号を知ることができれば

要救助者の電波情報の最終発信地情報を提供してもらえるよう依頼できます。

そこから要救助者の場所を割り出して、最短でそこに向かうこともできますよね。

また、消防本部としてもこういった電波状況改善をするために

消防無線用の無線中継車出動

をさせることもできますよね。

この車両は、各本部が必ず保有しているものでもないので

保有している本部に応援依頼することもひとつですね。

要救助者からの情報収集

要救助者のスマートフォンや携帯電話が使えるのであれば

搭載アプリの「コンパス」などを利用させることを指示します。

ここで表示される緯度経度をスクリーンショットして送ってもらいます。

ここで表示されているものをGoogle検索で位置情報の入力

入力するとその位置情報が地図で表示されます。

ぜひ、ご自身のスマートフォンでもやってみてください。

やってみないとわかりにくいと思いますので。

そして、そこまで把握できれば、あとは向かうだけですね。

このときの電波状況が悪い場合は (たまに連絡できるなど)

電話通信とモバイルデータ通信の違い

電話通信の電波状況が悪いと

「もし し? 大丈  すか?」「聞こ ま か?」

のように会話が途切れ途切れになった経験はありませんか?

モバイルデータ通信の場合であれば

写真などはブロックごとに通信がされています。

ギガ制限をかけられた時に経験はありませんか?

あのモヤモヤと少しづつ表示されていく写真です。

これであれば時間はかかりますが、必ず表示させられますよね。

電話で聞き取りがしづらいからといって

何度も聞き返して結果的に要救助者のスマートフォンがバッテリー切れになったら

最悪ですよね。

ひとつの方法として、そういった情報をSNSにアップさせることも良いです。

一人に情報を送るよりも多くの人に情報を送ることができますので

要救助者の家族や隊員の誰かしらその情報をキャッチすれば電波状況の良いところから

多くの人数に対して情報を送ることもできますしね。

要救助者の関係者への情報収集

要救助者の関係者からの情報収集も可能な限り行いましょう。

服装は? 家族からはもちろんですが

登山用品店から情報収集もできます。

要救助者のよく利用している登山用品店が把握できれば

その購入品を特定することもできます。

下山者への聴取

捜索中に下山している登山客とすれ違うことが想定されます。

もしかすると、下山者に紛れている場合もありますので

その方達から情報を聞いておくことは必須です。

要救助者が家族などから通報されて、本人は捜索されていたことを知らないなんてこともあり得ますからね。

まとめ

いかがだったでしょうか?

山岳救助、捜索におけるポイントと注意点について解説してまいりました。

消防においてはどの分野もそうなのですが、一人がこういったことを知っていても

組織としてやらなければ、全く機能しないので

上司や同僚と知識共有していくことは必須ですね。

管轄の山は登山道の把握、実際に登山してみる。

ヘリコプターのピックアップポイントを座標化するなども考えなければなりません。

次回は登山用アプリを利用した捜索要領や山岳救助における装備や資機材についても解説していこうと考えてます。

記事の内容が良ければ、同僚や友人に紹介していただけると嬉しいです。

内容の中で分かりにくい点や質問等がありましたらコメント欄にどうぞ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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