ファイヤーファイターサバイバルⅠを受けてみた。

消防

みなさん、こんにちは。いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、特定非営利活動法人のジャパンタスクフォースが開催している

ファイヤーファイターサバイバルⅠの研修を受講しましたので

その内容を解説してまいります。

結論から言いますと

火災に対する考えが変わる。いかに火災について知らないか思い知らされた。
火災を化学的観点から解説
「火災防ぎょ」から「火災制御」というコントロールする意識に。
危機的状況からの回避、脱出について学ぶ

 

ファイヤーファイターサバイバルとは?

アメリカの消防士が初任教育で受講している内容で

火災現場で消防士が窮地に陥った時に生き残るための知識と技術を得るためのプログラムをもとに

ジャパンタスクフォースが独自に日本の風土に合わせて創り上げた講習です。

濃密でかなりボリュームの大きな内容でした。

初日の朝、研修会場に向かうのですが

少し迷いながら、ここで大丈夫なのか不安だったことを覚えています。

会場は元工場?のような建物でした。

初日は、座学がメインです。

・火災の性状について
・ファイヤーコントロール
・エアーマネジメント
・サイズアップ
・パニックについて
・火災現場の安全管理

といった内容で進んでいきます。

講義室は12人ほどが入れるスペースで、たくさんの人数が受講できないことがわかります。

少ない受講枠を全国の消防士たちが一斉に申し込みするので

申し込みができればラッキーです!

それだけ人気な講習ということがわかります。

 

 

火災の性状

火災を化学的にみていきます。

燃焼の3要素(酸素、可燃物、熱)ということを消防学校で学んだかと思いますが

こちらでは、4要素というようです。

酸素(酸化剤)、燃料(還元剤)、熱、化学連鎖反応

この4つのことを指します。

「燃焼の4要素(ファイヤートライアングル)」と説明され

このどれか一つを取り除くことができれば消火することができます。

これまでは、燃焼の3要素が成立すれば燃焼が成立すると考えていたので

消防士になっていながら、火災のことをよく知らなかったと反省しました。

熱分解という言葉もここで初めて知ることになりました。

 

 

ファイヤーコントロール

それから、現代の住宅構造変化についても解説がありました。

現在の住宅と昭和時代に建築された住宅の大きな違い

わかりますか?

最新の家ほど高気密高断熱と呼ばれる構造になっています。

これがどういったことに影響するか

フラッシュオーバーやバックドラフトの発生です。

高断熱であれば、その家は外部からの温度の影響を受けにくくなり

暖房やクーラーをつければ、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせます。

ということは、魔法瓶のような環境。

そこで火災が起きてしまえば

一気に温度が上がり、早期にフラッシュオーバーが起きてしまう可能性が高まっていくというわけです。

また、高気密であれば

室内で火災が起こり、燃焼がはじまり

室内の酸素があるうちは燃焼は継続していますが

それも徐々に燃焼が収まっていきます。

そこで、窒息消火まで管理していけば良いのですが

消防隊が到着し、ドア開放や窓破壊をして

いざ、屋内進入。。。

というところで新鮮な空気が一気に室内に流入してくるわけです。

そこで何が起こるのかというと

バックドラフト ですね。

こういった住宅構造の進化による火災の変化についても講義の中で解説されました。

これもまた、それぞれの所属では教育されているところは稀なのではないでしょうか?

スマホなども進化し続けていますが

家などももちろん進化しているというわけですね。

まずは「敵」を知ることからですね。 

 

 

エアーマネジメント

空気ボンベの管理について、みなさんの所属ではどういった管理をしていますか?

本当に所属によってそれぞれですよね。

本来であれば、個人の空気使用量を定期的に計測しなければなりませんが

なかなか現状では難しいですよね。

ファイヤーファイターサバイバルのルールでは

「3分の1ルール」を遵守しているようです。

空気呼吸器の使用前残量の3分の2を残した状態で退出を始める
または、安全な場所に退出しなくてはならない

というものです。

進入活動 3分の1  →  退出 3分の1

残りの3分の1については、予備です。

個人の空気使用量は体格や緊張状態、訓練されているか

など、いろんな条件で異なります。

また、屋内進入にかかる空気使用量が残りの空気残量を超えてはなりません。

屋内進入に時間がかかるのであれば、それ以上の空気を残しておくということが非常に重要です。

これに関しては、指揮隊が管理することはもちろんですが

やはり個人で管理することを必ず徹底してください。

それこそが、窮地に至らないための策となるのです。

パニックコントロール

アメリカのヒューストンで起きた火災の映像です。

この方は亡くなってしまいました。

この火災は日中のオフィスで起きた火災で要救助者もたくさんいたようです。

そこで要救助者を救出中の隊長が濃煙熱気に巻かれて、退路不明になり残圧がなくなり

要救助者とともにメーデーコール。

私たちは、こういった危険と隣り合わせなのです。

しかも、経験豊富な隊長がパニックに陥っております。

日本では、こういった映像はありませんが

日本の消防士も起こらないとは言い切れませんよね。

緊急事態が発生したらパニックに陥る前に、

STOPルール の活用
※Stop Think Observe Plan

S (まず立ち止まる) 気持ちを落ち着かせる。呼吸を整える
T(考える) 現在いる場所、何が起きたのか整理する。
O(観察する) 周囲の状況を確認する
P(計画する) この状況をどのように打開していくか。残圧はどれほどか。
        近くにホースはあるか。救助を要請するか。

危機的状況になった時の想定訓練は行っていますか?

きちんと状況を無線交信できますか?

空気ボンベがなくなった時の対処法は知っていますか?

最後は自分しか頼ることはできません。

知っていれば助かっていた。

なんてことにならないようにしておくことが必要ですね。

この機会に危機的状況に陥った時のことや空気呼吸器の管理について考えてみてください。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

このファイヤーファイターサバイバル研修は2日間の日程で組まれており

1日目は火災性状をメインとして、2日目は実技(サバイバル)の講習となっています。

今回は、その1日目の講習がどういったものであったか解説してまいりました。

長時間の座学研修ですが、とても内容の濃いものでした。

研修を受けてみて、

消防士でありながら、火災のことを本当に知らないことを

思い知らされるようなものとなりました。

いかに自分たちが非効率的な活動をしていたか。

よく考えさせられる機会となりました。

受講しようとしたきっかけは、ある地方の有志団体が

この「ファイヤーファイターサバイバル」の復命研修を実施しており

興味を持ったところからはじまりました。

その中でも本当に一部分を紹介しているものとなりますので

今後、その部分をしっかり深堀りした内容を書いてまいります。

記事の中で分かりにくい点や質問がありましたら

遠慮なくコメント欄にどうぞ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

参考になる資料

スポンサーリンク