チェーンソー正しく取り扱っていますか?

消防

みなさん、こんにちは。

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、チェーンソーの取り扱いについてスポットを当てていきます。

チェーンソーは、救助工作車以外の消防車両にも積載されているのではないでしょうか?

カッターエッジチェーンソーももちろん含まれます。

身近な資機材となるこのチェーンソーですが

昨年、こういった法改正があったことはご存知でしょうか?

伐木等の業務に係る特別教育について(改正)抜粋

改正の概要
 ア  チェーンソーによる伐木等の業務の特別教育を統合することを規定すること。
 イ  車両系木材伐出機械による作業、林業架線作業及び簡易林業架線作業の作業
   計画に示す事項に、労働災害が発生した場合の応急の措置及び傷病者の搬送の
   方法を追加すること。
 ウ  伐木作業において受け口を作るべき立木の対象を、胸高直径が40cm以上のもの
   から20cm以上のものへ拡大するとともに、伐根直径の4分の1以上の深さの受け口
   に加え適当な深さの追い口を作ることを追加すること。この場合において、技術的
   に困難である場合を除き、受け口と追い口の間には適当な幅の切り残しを確保する
   ことを追加すること。
 エ  事業者に対して、伐木作業におけるかかり木の速やかな処理を義務付けることを
   規定すること。ただし、速やかに処理できない場合は、当該かかり木が激突する
   ことにより労働者に危険が生ずる箇所において、当該処理の作業に従事する労働者
   以外の労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を縄張、標識の設置等の措置
   によって明示するとともに、できるだけ速やかにかかり木を処理しなければならな
   いことを規定すること。
 オ  事業者は、かかり木の処理において、労働者に、かかり木にかかられている立木
   を伐倒させ、又はかかり木に激突させるためにかかり木以外の立木を伐倒させては
   ならず、また、労働者はこれらを行ってはならないことを規定すること。
 カ  事業者は、伐木作業においては、当該立木の高さの2倍に相当する距離を半径と
   する円形の内側には、当該立木の伐倒の作業に従事する労働者以外の労働者を
   立ち入らせてはならないことを規定すること。
 キ  事業者は、かかり木の処理においては、かかり木が激突することにより労働者に
   危険が生ずるおそれのあるところには、当該かかり木の処理の作業に従事する
   労働者以外の労働者を立ち入らせてはならないことを規定すること。
 ク  修羅による集材又は運材作業において、労働者を木材の滑路に立ち入らせない等
   の事業者が講じなければならない措置に係る規定を廃止すること。
 ケ  事業者は、チェーンソーによる伐木作業等を行う労働者に下肢の切創防止用
   保護衣を着用させなければならず、また、当該労働者は、当該切創防止用保護衣を
   着用しなければならないことを規定すること。
 コ  木馬運材及び雪そり運材に係る規定を廃止すること。
 サ  その他所要の改正を行うこと。

この改正について読んだことはありますか?

内容は、ほとんど林業の方向けの内容となってしまうのですが

もちろん地方公務員にも適用されます。

特に注目すべきはこの部分です。

 事業者は、チェーンソーによる伐木作業等を行う労働者に下肢の切創防止用保護衣を着用させ
なければならず、また、当該労働者は、当該切創防止用保護衣を着用しなければならないことを
規定すること。

ここでいう、事業者とは?

そう、任命権者である消防長や消防署長ですね。

そうなると、労働者は消防隊員となります。

つまり、隊員にチェーンソーを取り扱わせるのであれば

ここの切創防止用防護衣を着用させなければなりません。

チャップスとも言います。


こういったものですね。

いや、消防士には最強の防火衣があるじゃないですか!

あれを着て作業すればいいじゃないですか。

と、言いたい方にこちらの動画を見ていただきたいです。

どうでしょうか?

私自身もこちらの動画を見たときは驚きました。

動画の通り、防火衣がいくら防刃性に優れているとはいえ、

チェーンソーには耐えきれません。

この切創防止用防護衣の構造というのは

中にたくさんの繊維が詰まっており、ここにチェーンソーが接触すると

その繊維をチェーンが巻き込み、噛ませて

無理やり止めてしまうというものです。

動画が一番分かりやすいですね。

安全管理のためにも、チャップスの着用は必ずしましょうね。

もちろん、朝の点検手入れからですよ。

着装訓練も兼ねて行いましょう。

 

 

それから、この改正に伴い消防庁の消防救急課長名で厚労省あてに

消防職員に対しての取り扱いについて照会があり、そのことについて回答が出されています。

チャップス着用や特別教育のことについてですね。

照会の内容は以下の通りです。

  • 「伐木」とは、立木を切ることに限定されるのか、それとも、風倒木 や枯損木、流木を切ることや、家屋の柱や梁などの木材を切ることも含まれるのか。
  • 「チェーンソーを用いて行う立木の伐木」に労働者をつかせるときは、特別教育を行うことが必要と規定されています。そこで、仮に上記の質問で「伐木」が立木を切ることに限定されない場合にも、安衛則第 36 条第8号の規定ぶりから、立木以外の風倒木や枯損木等の伐木に労働者をつかせるときは、特別教育を行う必要はないと解してよろしいか
  • 地方公務員である消防職員が市街地等での救助 活動等の際に風倒木や枯損木、流木を切る場合や、家屋の柱や梁などの木材を切る場合 にも、切創防止用保護衣の着用や特別教育の実施は義務付けられるのか
  • これまでチェーンソーによる伐木等の業務に係る特別教育を受講したことはないが、長年当該業務に従事してきた者を、「十分な知識及び技能を有している と認められる労働者」と捉え、当該者について特別教育を省略したり、当該者を特別教育の講師としたりする余地はあるのか

このことについて深掘りします。

まず、1つ目

「伐木」とは、立木を切ることに限定されるのか、それとも、風倒木 や枯損木、流木を切ることや、家屋の柱や梁などの木材を切ることも含まれるのか。

そもそも「伐木」とは?

伐木→ 造材→集材→運材という一連の木材生産過程において、立木の地上部分を切ること。

となっており

「立木」とは、自立している状態の木をいうものであって、 その木の状態に応じて、「風倒木」や「枯損木」も「立木」に含まれる場合がある。

災害現場等でみられる「流木」及び「家屋の柱や梁などの木材」は、自立している状態の木ではないことから「立木」には含まれない。

ですが、厚労省の回答は

強制はしないけど、安全のためにもチャップス の着用はしましょう。

ということでした。

 

2つ目に

「チェーンソーを用いて行う立木の伐木」に労働者をつかせるときは、特別教育を行うことが必要と規定されています。そこで、仮に上記の質問で「伐木」が立木を切ることに限定されない場合にも、安衛則第 36 条第8号の規定ぶりから、立木以外の風倒木や枯損木等の伐木に労働者をつかせるときは、特別教育を行う必要はないと解してよろしいか

まとめると、

「立木」を切るわけではないので、特別教育しなくてもよいか。

との問いです。

その答えは

事業者がチェーンソーを使用させるのであれば、
労働者に特別教育を受けさせなさい

です。

当たり前の回答ですね。

食い気味に言われてるような感じですw

 

3つ目は

地方公務員である消防職員が市街地等での救助活動等の際に風倒木や枯損木、流木を切る場合や、家屋の柱や梁などの木材を切る場合にも、切創防止用保護衣の着用や特別教育の実施は義務付けられるのか

ここでは、

「立木」を切らないので、チャップス 着用しなくてもよいか?

特別教育しなくてもよいか?

この問いに対しては

強制ではないけど、チャップスは安全のためにも着用しましょう!(2回目)
特別教育はしましょう!!!(2回目)

最後です。

これまでチェーンソーによる伐木等の業務に係る特別教育を受講したことはないが、長年当該業務に従事してきた者を、「十分な知識及び技能を有していると認められる労働者」と捉え、当該者について特別教育を省略したり、当該者を特別教育の講師としたりする余地はあるのか

つまり、伐木等作業における特別教育を受講したことがなくても

ベテランは受講しなくてもよいか? またその者を講師としてもよいか?

との問いに対し

過去に特別教育を受講していない方は特別教育を受けなければなりませんし、
その方を講師とすることはもちろんダメです。

ただし、過去に受講していて改正後の内容の教育を受けた人であればOKです。

との回答となっています。

やはり、消防職員も特別教育の受講やチャップスの着用は必要ということですね。

消防庁の質問の内容に

なんとか特別教育を受けさせなくてもよいか、チャップス着用しなくてもよいか

という気持ちが見え隠れしているような、、、。

気のせいですねw

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

チェーンソーを取り扱うには特別教育を受講しなくてはいけないこと

切創防止用防護衣を着用しなくてはいけないこと

この2点を抑えていただければ充分です。

予算の問題や組織の問題でなかなか取り組めない方もいるかもしれません。

ですが、自分の体は自分でしか守れません。

最後は自分です。

しっかりと判断して日頃の業務に取り組んでいってくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

質問やわからない点はコメント欄に遠慮なくどうぞ。

 

特別教育
キャタピラー教習所 https://cot.jpncat.com
コベルコ教習所 https://www.kobelco-kyoshu.com
他にも受講できる場所は多数あります。

参考資料
厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/content/000524013.pdf
労働安全衛生規則等の解釈について https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000600105.pdf
労働安全衛生規則の一部を改正する省令等の施行について http://www.mokkyou.or.jp/cms/wp-content/themes/mokuzai/pdf/310214kihatsu0214-9.pdf


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